第2回オンライン音楽講義を終えて

昨日、第二回目の講義を無事に終了することが出来ました。
第一回目の反省点を活かし、また、皆様からの貴重なご意見を参考にし、資料配布の仕方、そして二台のカメラの活用により、
前回よりもスムーズに講義を進められたかと思います。

しかし今回の内容は、前回にも増して数学的な話が多くなってしまい、
途中から自分でも脳ミソが疲れてくるのが何となくわかりました(汗)
講義を聞いて下さった方々はもっとお疲れになられたかも知れません。

今回のテーマである、一般的に『平均律』と誤訳されるバッハの、『良く整えられた鍵盤楽器の為の曲集』はその背景に音律の問題、特にピタゴラスから続く古典調律の問題が大きくその割合を占めるので、どうしても数学的な考察を抜きには考えられないと思います。

しかし大切な事は、バッハがそれぞれの曲に、その音楽的情緒、
または伝えたい内容に沿って楽器を『良く整えた』状態を模索した様に、
私達もまた、どの様な曲に接する時も自らの心を『良く整えて』向かわないといけないと思います。

今後も、音楽を通じて人々に道徳的な問題をも説いて聞かせた大作曲家達の想いを、少しでも学び取れる講義にしていきたいと思います。

さて次回はバッハの講義としてはいよいよ最終回となってしまいます。
第一回目、第二回目と、お話出来なかったことがまだまだあり、
何とか第三回目でバッハに関することをお話し切りたいと思いますが、
次回はバッハの最高傑作の1つ『マタイ伝による受難曲』がテーマなので、果たしてどうなる事やら…。

また多くの方々と共に、芸術について考える事が出来る機会になるよう、頑張りたいと思います。

イデア・ミュージック・アカデミー
学院長   中西 誠