第5回音楽講義のお礼と学び

日暮れが早い季節になりました。あれよという間に1日が過ぎ、ブログ更新が遅くなってしまいました。夕方レッスンをしていても、もう5時半には暗くなっていて、生徒さんたちが無事に行き帰り出来ますようにと、心配になっている今日この頃です、、、。

さて、改めまして第5回オンライン音楽講義にご参加くださった方、ありがとうございました。ついにベートーヴェンの世界に入って参りました。初回講義から、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンと順に学んできて、その大作曲家たちが、生み出した傑作は、ある瞬間に突然湧いて出たものではなく、長い長い歴史の中で必然的に生まれてきたものなのだなぁ、と改めて感じています。

ベートーヴェンは自身の音楽理念について、「人々の心を揺れ動かし、高みへと導くことです」という素晴らしい言葉を遺していますが、その想いを実現するために、人生の様々な苦難を不屈の精神で乗り越えてきた偉大な作曲家です。講義の中で、フランス革命がベートーヴェンの音楽に与えた影響を学ぶことが出来、ベートーヴェンもまた、不安定な時代に生きた1人の人間であったことを改めて感じました。しかし、その困難な時代の中でもベートーヴェンは、音楽への憧れ、自然への感謝、そして人間への愛を絶えず持ち続け、人々の心に強く訴えかけるようなメロディをたくさん生み出しました。その原点はやはりバッハであり、幼少期より師ネーフェから徹底的に教え込まれたバッハ作品が、ベートーヴェンの音楽の根底に深く流れていることを忘れてはなりません。

現代は価値観が多様化し、それは音楽の世界も例外ではありません。子供たちを取り巻く音楽環境も激的に変化し、ある部分では何でも気軽に、しかも大変スピーディーに手に入る時代です。未来に向かっていく子供たちが、日夜めまぐるしく更新され続ける大量な情報の中で、迷子にならず、本質的なものを見極められる人間になれるよう、豊かな音楽教育をしていきたいものです。

 

イデア・ミュージック・アカデミー
東海教室主任講師 日野あゆみ