前回の講義から随分と時間が経過してしまいました。
いよいよ明日は最終講義です。
これまでは芸術や音楽の本来の姿、
作曲家を含め、芸術作品の作者が何を見、何を目指し、
その様な事を中心にお話をさせて頂きました。
前回の講義では、
それら素晴らしい作品を、人々に伝える媒体としての演者が、
いかに稽古し、いかに作品に向かわないといけないのかを、
世阿弥の『無心』を参考にしながら考察しました。
明日の最終講義では、当アカデミーにとっても馴染み深い、
大ピアニストであり、歴史上最高の名教師であるネイガウスが、
どの様に音楽に向かい、生徒達に向かい合ったのか。
人間として、芸術家として、音楽家として、
生徒達に何を伝えたのか。
人に音楽を教える立場にいる人間が、
芸術や音楽に対して、どの様な態度で生きるべきなのかを、
ネイガウスを通じて学びたいと思います。
イデア・ミュージック・アカデミー
学院長 中西誠