こんばんは!
ブログではご無沙汰いたしております、関西教室の東辻純です。
昨日、奈良市立飛鳥中学校創立40周年記念事業が行われ、中西学院長の記念コンサートに参加させていただきました。
16時開演とのことで、リハーサルのため14時頃から中学校をお伺いしましたが、校門をくぐるなり模擬店で校内は活気づいていました。
飛鳥中学校の第2期生として20年ぶりに中学校を訪れた中西先生ですが、9月とは思えない厳しい残暑の中、先生方やPTAの皆様などの温かいご支援のもと、会場である体育館でリハーサルを終えられました。
そしていよいよ本番。
体育館には、たくさんの在校生とご父兄の皆様、さらに中西先生の当時の先生方や同級生がおられ、在校生の中に当アカデミーの奈良教室の生徒さんの姿もありました。
たくさんの方が熱い眼差しを向ける中、シューベルト=リストの『ます』に始まり、創立40周年を記念してと演奏されたラフマニノフの『前奏曲』、そして、学生の皆さんも聴き馴染みがあるのではと演奏されたシューベルト=リストの『魔王』と続き、日本ピアノサービス様のスタインウェイの響きが体育館いっぱいに広がり、コンサートは華やかに始まりました。
続いて、シューマン=リストの『献呈』の前に、「昔の教育の形と今の教育の形で、その伝え方は違えど、先生方から生徒さんへの「愛」は、この『献呈』の歌詞のように今も昔も変わっていないと思う」というお話があり、強く心を打ちました。
そして、演奏不可能だと言われているモーツァルトの『トルコ行進曲』のヴォロドス編曲版。
この演奏前には、中西先生ご自身の学生時代を振り返ったお話も交えながら、「努力する才能」の素晴らしさを述べられ、学生の皆さんへエールを送られました。
いよいよコンサートも終盤。
「夢は叶う」という想いが込められたシューマンの『トロイメライ』。そして最後は、受験をはじめ、人生で起こる様々なことに負けずに立ち向かっていってください、という想いが込められたショパンの『革命』で、コンサートは幕を閉じました。
終演後のカーテンコールでは、中西先生の当時の先生方と同級生の皆様からの花束贈呈もあり、これまでの歴史が感じられるとても感慨深いひと時でした。
中学生時代のかけがえのない日々を思い出しながらのトークと考え抜かれたプログラム。リラックスして聴いていただける曲目であり、強いメッセージが込められた素晴らしい演奏会でした。あの熱演は、会場の皆様の心を離さなかったのではないでしょうか。
中西先生にしか出せない音色とヴィンテージ・ピアノだからこその音色に包まれた飛鳥中学校の体育館でのこの一日は、会場にいらした全ての方の心の中に残り続けることと思います。
東辻 純
-Program-
シューベルト=リスト:『鱒』
ラフマニノフ:前奏曲 Op.23-2
シューベルト=リスト:『魔王』
シューマン=リスト:『献呈』
モーツァルト=ヴォロドス:『トルコ行進曲』
シューマン:子供の情景より『トロイメライ』