先日の講義は、ベートーヴェンの第九番交響曲についてでした。
他の交響曲と違い、ベートーヴェン=
一般的にはベートーヴェンのメッセージがより受け取りやすいと考
だからこその誤解や誤訳も多く、
そもそも音楽作品に対して、
まして中途半端な知識で演奏したりレッスンをすることも、
作曲家への冒涜以外の何事でもないと思います。
その上で、この講義では、
他の安易な解釈とは、
もしかしたら作曲家が意図したものとは全く違う事をお話している
今後もその様な危惧を持ちながら、
なるべく史実を元にお話しさせて頂くつもりです。
第九番の交響曲については、
先日もテレビでドイツ人の音楽学者が語っていましたが、
人類皆兄弟であり、人間が平等だと歌ったシラーの歌詞は、
酒席で酔っ払った人々は兄弟となり、平等だとの意味だそうです。
そんな馬鹿な…とは思いましたが、
なかなか作品の真実を見極めるのは難しく、
哲学的な意味での音楽としては、
次回は宗教的な意味での音楽を、
日本人にとっては中々に難しいテーマではありますが、
ヨーロッパの音楽とは切っても切り離せない宗教曲的な要素を、
少しお話させて頂きます。
イデア・ミュージック・アカデミー学院長
中西誠