昨日岐阜サラマンカホールに、
ぎふ・リスト音楽院マスターコンサートを聴きに行きました。
これはとても大きなイベントで、
リスト音楽院の名教師達が約一週間岐阜で
コンサートやマスターコース等を行います。
昨日はピアニストのファルヴァイ・シャーンドル先生を中心に、
メンデルスゾーンやシューマンのピアノトリオが演奏されました。
演奏はとても素晴らしく、
久々にヨーロッパで聴いていた様な音楽を、
心から楽しむことが出来、どことなく懐かしい気持ちになりました。
三人の先生方共に、自己主張をすることもなく、
無理に合わせようとするわけでもなく、
それでいて自分の役割を理解し、
深いところでお互いの音や音楽を聴き、
とてもストイックに自分自身や音楽に向かいながらも、
それを楽しんでいる感じがして、
『ああ、これが本当のムジチーレンだ』と思いました。
あれだけの境地に達するには、
日常のセルフコントロールはもちろん、
数々の経験をされたからだと思います。
それと共に、やはり音や響きの感覚、
そして何よりも個性への考え方が違う気もしました。
終演後、共通の知り合いも多いためファルヴァイ先生と色々とお話が出来ましたが、
いかにも古き良き時代のヨーロッパの音楽家で、
とても紳士的に、また優しく接して下さいました。
また昨日は、岐阜や名古屋のピアノの先生方と色々と意見交換が出来ましたが、
音楽や教育にとても真摯に向かっておられ、
こちらも勇気付けられました。
外はとても暑かったですが、久々に気持ちも温かくなった一日でした。
イデア・ミュージック・アカデミー学院長
中西誠